企友会です、インタビューさせてください Vol.4

Freedom 55 Financial Financial Security Advisor

澤田 泰代

Kiyukai Interview Yasuyo Sawada
BUSINESS DATA: 石川県金沢市生まれ。1996年、1年間の英語留学を経て、2000年に再渡加。2004年にSFU (Simon Fraser University) 経営管理学部を卒業後、旅行業等を経て2012年より現職であるFinancial Security Advisor職に就き、個人のリタイヤメントプランや保険のプランニング、法人のグループ保険のプランニングを行う。企友会への参加は2006年より。事務局、副会長などを経て現会長。また、Sakura Days Japan Fairでもコミッティーメンバーとして運営の中心を担う。

大きなガラス窓一面に広がるダウンタウンのビルとその向こうに見える山と青い空のなんとも開放的なオフィスで出迎えてくれたのは、健康的に日焼けした肌に、エレガントなワンピースがとても似合う澤田泰代さん。

やっぱり、「人」って大事じゃないですか。

Kiyukai Interview Yasuyo Sawada

十九川: 今のお仕事の前はどういったことをしていたんですか。

澤 田: 日本ではバブルが崩壊したころに短大を卒業して、野村證券に入ったんですよ。地元が石川県の金沢市なので、野村證券の金沢支店に一般職として勤めたのが最初です。そこで5年間ほど、一般の個人のお客様の対応をしたり、支店長の秘書を務めたりしていましたね。そのあと、カナダに一年間だけ語学留学にきて、それが1996年のことですね。1年間ESLの学校に通い、一旦日本に帰って東京のヘッドハンティングの会社で3年くらい働きました。なので、もともと金融で人の仕事をしていたのもあって、カナダに戻りSFU(サイモンフレーザー大学)のビジネスで、ヒューマンリソーシーズを専攻して卒業したのが2004年。そこからいくつか仕事をして、今の仕事を始めて5~6年という感じです。

十九川:僕もソーシャルキャピタルとか人的資本について研究していて、そういう考えっていろんなビジネスにつながっていきますよね。

澤 田:そうそう。やっぱり、人って大事じゃないですか。機械化が進んできたら何で違いが出るかと考えたら、人だったり組織だったりだと思うんですよね。人って大切、人と人っていうのも大切だと思うから、ヒューマンリソーシーズを選んだんです。ただ、すごく面白い勉強だし私は好きなんですけど、例えばカナダでその仕事をしようとすると、言葉の問題だったり専門性の問題だったりがあるから、ちょっとハードルが高いかなって気がしたんです。それでこの仕事を紹介してもらって、今ここにいるんですが、もともと証券会社で金融や投資信託とか扱っていたし、よくわかっていたつもりだったんで、そういう意味でハードルは低い気がしました。それにこの仕事も人のため、その人の人生のための仕事なので。

十九川: 今、お仕事で一番大切にしていることってありますか?

澤 田: 一番大切にしていることは、お客様の目線で仕事をすることだと思うんです。ほんとに…ベストを尽くしたいなと。あと、仕事をしてると上手くいかないこともあるじゃないですか?へこむこともあると思うんです。その時に、へこんだ自分を励ますためにいろんなものをオフィスの周りに張ってあるんですけど、その中に ”Excellence is not an act, but a habit” っていう言葉があって、やっぱりいつでも、自分が疲れてへこんでいてもお客様のためにベストを尽くしていけば、それがいつか自分自身になると思うんです。そして今度はどこかで助けてもらえる日だって来るんじゃないかなと思っています。

‘We are what we repeatedly do. Excellence, then, is not an act, but a habit.’ – Aristotle

(人は習慣によって作られる。優れた結果は、一時的な行動ではなく、習慣から生まれる)
Kiyukai Interview Yasuyo Sawada

偶然友達に誘われてはじめたマラソン、そこにある人生観。

十九川: マラソンをすごくやっておられますよね。なぜマラソンなのですか?

澤 田: 40歳になったときにお友達に勧められて始めたのがランニングだったんです。シューズさえあればできるっていうハードルの低さからランニングを始めて、お友達に誘われてハーフマラソンを走ったっていうのが最初だったんです。それを走ったのが2011年。その日がすっごい晴れてて、その天気の中、このバンクーバーで走ったらすっごい気持ちいい、で、ゴールした時にすごい達成感があったから。マラソンをフルで走ってみたいと思ったのがこのハーフマラソンを走ったとき。それで2012年に挑戦することになるんですけど、ちゃんとトレーニングしないと危ないから、トレーニングセッションっていうのに入って、みんなで一緒に走って…。そしたらまたそれも楽しかった。それはやっぱり、友達と一緒に走ったり、ゴール達成っていう目標があったから。それでまたその達成感がすごくて、毎年、毎年、毎年、みたいな。やればやるほど奥が深い…奥が深いなぁ…。

Kiyukai Interview Yasuyo Sawada

1つ1つを変えていきたい。それぞれの達成感のために。

澤 田: 私はそんなすっごいたくさん走ってるわけじゃないんです。レースはちゃんと練習してからじゃないと出たくないから、そんなにレースの数が多いわけじゃないんですよ。だから一回ごとのレースはすごいちゃんと準備して走るんです。でも、走った後に「ここが悪かった、あそこが悪かった」ってすっごい出てくるんですよね。特にボストンマラソンを走った時には、私は反省ノート書いてましたね。そのくらい大切にしてるし、のめりこむし、面白い。で、やっぱり一つ一つ変えていきたいし、そうすることで速くなっていくんじゃないかなって。今はマラソンよりもトレイルっていって山走りのほうに少しずつ移るようになってきてます。

自分の限界へのチャレンジ。
仕事も、マラソンも。
そこには共に目標へ向かう人がいて、
一緒に味わう達成感がある。

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十九川: 走ることから得ているもの… というか、そもそもなぜ走り続けるのですか?

澤 田: 大変ですけど、自分の限界が見たいんですよ。若い人にはわからないかもしれませんが、肉体的にこう、どこかでピークがあると思うんですよね。せっかくこのある体をもっと使いたいっていう感じ?すごい人生って短いんですよね。たぶん、あっという間に終わっちゃう。それだったら、こうしたらどうなるから怖いって考えて、考えて怖くて中に閉じこもってるんじゃなくて、もっと全面的にチャレンジしていきたい。仕事ももちろんチャレンジな部分もあるから、そういう意味でもチャレンジしたいし、肉体的にも自分にチャレンジさせたい。もっと無理でも頑張って、あの時頑張ったねと思って亡くなるときは亡くなっていきたいと思ってるんで、特に体力が落ちてきたときにはもっと自分の限界が見たいなと思うんです。それが見てみたいって気持ちがある。

十九川: 走るってエネルギーを消耗するっていうイメージがありますけど、澤田さんにとっては走ることからエネルギーを得ているって感じですよね。そこが原動力になってさらに走る、働く、生きるってつながっていって…。僕たちがイメージしている走ることと違いますよね。

澤 田: たしかに違うねぇ。走ることでもちろん消耗はしてるけど、それが活力のもとにはなっているかも。だから、そういう意味では、偶然にも打ち込めるものに出会えたっていうのはラッキーでした。どこで何があるかわかんないですね。いろんなことがご縁でつながってて、それは人と人の関係だったり、私とマラソンも偶然だし、一緒に走っているお友達もたくさん周りにいるから、その人からもらう色んなエネルギーとかもあるし。そういうところでしか知り合えないお友達、それこそ日本人じゃない人もね。

十九川: なるほど、やっぱり共通の趣味とかがあるとお友達はできやすいですよね。

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外から見える、その人本来の「らしさ」もある。

十九川: マラソンを通した友人もたくさんいる澤田さんですが、バンクーバーだと国籍バラバラで、日本人ってことがアイデンティティになると思うんですけど、そこで日本人らしさを感じることはありますか?

澤 田: すごく日本人に対して好印象をお持ちの方が多いですよね。それはたぶん、先人の日本人の方々の今までの積み重ねの上に私は乗っかっているって思うから、今まで頑張ってきた人たちに対する感謝があるし、やっぱりそういうのを裏切りたくはない。そういう意味では日本人っていうのはカテゴリでは約束を守る、時間を守る、きっちりしている、フレンドリーであったりというのが日本人らしさだろうし、私たちは日本にいるとそうでもないのかもしれないけど、外に出てくると、まあそうはいっても、日本人らしさってあるんじゃないかなぁ。

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十九川: そういった日本人らしさがある一方で、澤田さんにとっての自分らしさって何だと思いますか?

澤 田: どうかなぁ…。十九川さんは逆にどうだと思いますか?

十九川: そうですね。周囲からはよく真面目って言われますね。自分ではそうでもないと思うんですけど、自分がどう思っているかよりも他人からどう見られているかってことのほうが自分らしさかなって思うんで、僕の自分らしさはそういうところかなって思います。

澤 田: なるほどねぇ。私はどう見えますか?

十九川: 僕の印象ですと、すごく親しみやすい方だなって思いますね。

澤 田: (笑いながら)無いと思う。たぶんね、企友会で会ってるからだと思います。私の立場ってアンバサダーなんですよね。企友会を知らない人に企友会のことを知ってもらうとか、来てもらった人にいろんな人を紹介したりだとか、おもてなしをする係だったりするわけですよね。そういう中で会ってるから、すごいそういう風に思っていただいてるような気がしますね。

十九川: でも、僕もそうですけど、やっぱり周りと自分の評価でギャップを感じることはあると思うんですけど、それも自分の一部としてあったりするんじゃないですか?

澤 田: 私はたぶん、何年も企友会の仕事をしてきて、今まで私に優しく接してくれてた人たちがいて、たぶんその人たちからこういう風に接してもらったから、同じように接しようと思ってやってると思うんです。コミュニティの未来イメージって感じですね。私は私自身をとげとげしい人間だと感じてたりするんです。(笑)

忠実でありながら自分本位、まさに柴犬気質そのもの。

Kiyukai Interview Yasuyo Sawada

十九川: では視点を変えた質問で、澤田さんは自分を動物に例えるとなんだと思いますか?

澤 田: 私はね、猫って言いたいんですけど犬、柴犬です。私はすごい飼い主さんに尽くしたいタイプなんですね。飼い主さんに褒められるのがすごくうれしいんです。でも、私の飼い主さんは今私でしかないので、つらいところでもあるんですけどね。私は自分のいろんな性格ってあるじゃないですか、親しみやすいとか元気とか忠実とか責任感があるとか。それの中でを選びなさいってなると、どうしても忠実さって選びたくなるんですよね。でもある意味、その忠実であるっていうのを選ぶ自分が嫌い。だって誰か次第なわけじゃない。自分本位じゃなくて他人本位で、誰かの顔色を見てる。だから、もうちょっと自分本位であってもいいんじゃないかなって思うから、そういう意味で猫でありたいなって思う。

頑張る、やるだけやる、先につなげる。
小さな達成感に感じる幸せ。
−生き切ると言うこと−

Kiyukai Interview Yasuyo Sawada

十九川: 最後にお聞きしたいんですが、澤田さんにとって人生で一番大切なことは何ですか?

澤 田: 何事もベストを尽くしたいなと思ってます。やるんだったら一生懸命やる。仕事も思いっきりやるし、走るのも思いっきりやりたいし、企友会とかのボランティア活動も思いっきりやりたい。やるんだったらやるし、やらないんだったらやらない。企友会の仕事とかでも、やらずに見てることも可能だと思うんです。でも、やるんだったら自分なりにこうしたいっていうのを持ちたいと思うし、こうしたいと思ってるなら、それが達成できるように少しでも何か活動していきたいって思ってる。

十九川: 達成する先には何があるんですか?

澤 田: 思いっきりやったっていう満足感っていうか、自分が棺桶に入った時に満足した顔でいたいなって。別に死ぬことが目的ではないですけど。(笑) いつもベストを尽くして、満足して生きたいなって。走ることもそうなんだけど、自分である程度しんどい練習もしないと伸びないんですよね。私たちの仕事も、もちろん断られることだってあるわけです。断られるのっていやじゃない?でも、やっぱり、断られてもいいから聞かないとその先にはいかないし、トレーニングもつらいトレーニングしないと伸びないし、だから、つらいかもしれないけど、それがないと先につながらない。だからつらくてもいいから頑張りましょう、やるだけやりましょうって感じです。

十九川: それができる理由は何ですか?

澤 田: 細かい積み重ねかな?小さな達成感があって、それを見てるから次にいける。別に、その先に何があるとかじゃないんです。ものの見方って自分次第だから。同じことでも見方によって感じ方も違う、それは自分のとらえ方次第だろうし。だから私はできるだけ、小さな達成感とか小さな幸せを感じれるように考えていったら、自分が幸せになれるんだと思う。

Kiyukai Interview Yasuyo Sawada

Excellence is a habitを体現するようなあり方の澤田さん。語られる思いや、その言葉1つ1つから自分がどう働きたいのか、どう生きたいのかを持っている女性であり、同時にその合間から溢れる表情に、こどものような自由さや素直さが感じられる、その笑顔が本当に印象的な人でした。

Kiyukai Interviewer Shiro Tokugawa
終始、本当にまっすぐな人という印象でした。「人生を使い切る」ことに真剣で、仕事にも走ることにも真剣で、僕のインタビューにもとてもまっすぐに向き合ってくれて、本当に貴重な時間を過ごすことができました。特にマラソンへの情熱がすごく、半分ほどはマラソンの話をしていたと思います。また、本文には書いていませんが、「もし魔法が使えたら?」「犬の中でも柴犬ですよね?」といった冗談のような質問にすら「落選したマラソンの大会に出たかった。」「すごく忠義に厚いけど、ちょっとどんくさい…。」といったように真剣に答えていただき、やっぱりすごく親しみを感じる人でした。
十九川 史郎, Interviewer
2019-03-14T23:26:31-07:00